「はじめてのお茶碗」で「はじめてのお作法」
「ひとりでご飯を食べられるようになったね」
また一つお兄さん、お姉さんになったら、今度は『はじめてのお茶碗』デビュー。
お茶碗を両手で包むように持ち上げてから、お箸を持つ手と反対の手のひらにのせて。
そうしたら、ご飯をお箸でつまんで、ひとくち。
最初はちょっと難しいけれど、うまくできたら、ほら、お父さんお母さんと同じ。
大人なら何気ない食事の作法も、子どもにとっては“はじめて”のことがたくさん。
「ひとりで食べられる」から、「上手に食べられる」へ、少しずつ成長していくお子さまが、
毎日のご飯をおいしく、美しく食べられますように・・・
そんな想いから、aeruの『はじめてのお茶碗』は生まれました。
小さな片手で、丁寧にしっかりと持つことができる日本の伝統技術を活かしたお茶碗です。
お茶碗で日本の文化を正しく身につける
お茶碗の作法は、持ち上げて食べること。
ごく当たり前のような何気ない所作ですが、お茶碗を持ち上げる文化=日本の文化とも言えるかもしれません。
日本ではかつてはどの家庭でも畳の上に正座してお膳を使用して食事をしていたため、お茶碗を持ち上げて食べることがとても自然なことでした。
自分の方にお茶碗を引き寄せることで美しい姿勢でご飯を食べられる食事の作法は、日本の暮らしの中で根付いてきたものでした。
そんな日本の文化を、子どもの頃から自然と身につけられるように、『はじめてのお茶碗』は小さな手でもしっかりと持てて、何よりご飯がおいしく食べられることを考えられたデザインになっています。
『はじめてのお茶碗』のデザインに込められた想い
子どもがはじめて片手でお茶碗を持つときは、指の置き方やお茶碗の傾き、そしてお箸の動かし方など、覚えることがたくさん。
右手と左手で違う動きをすることも、子どもにとっては最初は難しいかもしれません。
その中でも自然ときれいな持ち方をできるように、aeruの『はじめてのお茶碗』には、3つの工夫をしています。
4歳の手におさまるお茶碗
少し浅めに設計した『はじめてのお茶碗』は、小さな手でも、お父さんお母さんの真似をしながら美しく持てる大きさです。お茶碗のふちに親指を軽く添え、残りの指で高台を支える・・・
両手で包むように持ち上げたお茶碗を、お箸を持つ手と反対の手にのせる。
美しい所作をお子さまの手から自然と引き出します。
親指になじむ形
お茶碗のふちは、少しだけ外側にななめに角度をつけています。
お茶碗のふちを持ったときに、親指が沿ってしっくりなじむ形です。また、釉薬でなめらかに整えられたふちの表面には、
よく見ると中心に1本の筋が通っています。
こうすることで、お茶碗の輪郭がすっきりとして、ご飯がより美しくおいしそうに見えるようになりました。
有田焼の技術で浮き出る七宝柄
お茶碗の裏側、高台の中には七宝柄をあしらいました。
七宝柄は円がつながっているので、ご“縁”がつながると言われる縁起のよい、日本に古くから伝わる文様です。
七宝柄が浮き出て見えるのは、小さな高台に細かく彫り込む有田焼の高い型の技術があるから。
ぽこぽことふくらむ七宝柄は、
眺めれば、まるで小さなお花が咲くようにかわいらしく、
触れれば、そのふくらみでお子さまが自然と指を置く場所がわかるように、
という想いも込められています。
少しくぼんで影になって見える部分には、お子さまの小さな指先がぴったりおさまり、お茶碗をよりしっかりとお持ちいただけます。
佐賀県で受け継がれる有田焼
有田焼は昔、伊万里港から輸出されていたため、伊万里焼と呼ばれていました。
絵付けが素晴らしいことから海外でも美術品として名高く、日本では「絵付けの有田」としても有名ですが、実は型の技術も随一。古く江戸時代から型の技術が発展してきました。
はじめは木型や素焼きの型が用いられていましたが、明治の初期にヨーロッパから石膏型の技術がもたらされたことで陶磁器製造が近代的な産業として発展したといわれ、今では有田焼のほとんどが石膏型でつくられています。
美術工芸品を作成するほど細かい表現ができる技術を持った有田焼の職人だからこそ、『はじめてのお茶碗』にふさわしい細かい工夫をお願いをするのにぴったりだとaeruは考えました。
職人の高い技術から生まれた有田焼は、子どもの“はじめて”をお手伝いして、楽しくご飯を食べてもらうことを想って生まれたお茶碗です。
昔ながらの有田焼の色
『はじめてのお茶碗』は、白に近い灰青色。
職人が昔ながらの有田焼の色を目指して釉薬を調合し、古陶磁の雰囲気を再現しました。
白に近い色でありながら、ご飯の白さを引き立てるお色です。あえて絵付けをしないことで、大人になってもずっと長くお使い頂けるデザインとなっています。
シンプルなお色ですので、お子さまが成長されたらおかずを入れる小鉢としてもお使いいただけます。
年齢に合わせ、用途を変えながら、一生を共にしていただけることを願っています。
金継ぎや銀継ぎで、お直ししながら長くずっと
一緒のものを使うことや、子ども扱いしないことで生まれる喜び、もし器を上手に扱えなくて割れてしまったとしても、そこで「こうしたら割れてしまうんだ」「モノを大切にしないと」という気持ちが生まれることは、そのときに器が割れることよりも、長い目で見ると大切な経験だとaeruは想っています。もしも割れてしまった際は、「金継ぎ」もしくは「銀継ぎ」のお直しを承っております。 幼い時から大人になってもずっとお使いいただける、共に人生を歩む器であれますように。
お直しの詳細・お申込みはこちら
※お直しの仕上げには、金属を使用いたします。そのためお直し後は、極度の高温に耐えられなくなり、 電子レンジ、食器洗い洗浄機、オーブン、直火の使用ができなくなります。あらかじめ、ご了承くださいませ。
『はじめてシリーズ』のお茶碗、汁椀、お箸、箸置き
「左がご飯、右がお味噌汁。真ん中におかずで、手前にお箸」「お茶碗は、高台を支えて…」など、日本の食事の所作が、自然と身につくように。そんな想いを込めて誕生したのが、『はじめてシリーズ』です。
最初は、お椀の持ち方も、お箸の持ち方も分からないかもしれないけれど、お父さんお母さんと食事をして真似をしながら、だんだんと上手くなりますように。
佐賀県から 有田焼の はじめてのお茶碗
小さな手でも、指を高台に添えられるほどの持ちやすい大きさになっています。
福井県から 越前漆器の はじめての汁椀
「美しい所作でおいしく食べる日本の文化を毎日の食卓で伝えていきたい」。
そんな想いから、『はじめての汁椀』には、ふたをお付けしています。
『はじめてシリーズ』の汁椀はこちらから>>
石川県から 漆塗りの はじめてのお箸
転がりにくく、食べ物をつかみやすい、「八角形で寸胴なカタチ」になっています。
『はじめてシリーズ』のお箸はこちらから>>
香川県から 庵治石の はじめての箸置き
庵治石(あじいし)そのままの自然な風合いは、お茶碗の白に近い灰青色、汁椀やお箸の黒や茜にすっとなじんでくれます。
『はじめてシリーズ』の箸置きはこちらから>>