コップで水を飲む時間が、学びとワクワクに
コップで水を飲む。毎日の、当たり前のようで大切な時間。
そんな瞬間も、実は子どもにとっては学びとワクワクにあふれているはず。
ゴクゴクッ、「おかわり!」「よく飲めたね。じゃあ、次はどれくらい飲む?」様々なものがあふれる今の時代、「おかわり!」から始まる、そんなコミュニケーションが少なくなっているかもしれません。
自分が欲しい量を理解して大人に自ら伝える大切なチカラを、毎日の食卓で育むお手伝いができたら・・・そんな想いから生まれたaeruの『こぼしにくいコップ』は、小さな両手で持ちやすく、飲みやすい、日本の伝統技術を活かしたコップです。
どこまでも透き通る沖縄の海を、そのまま包んで閉じこめて
熱くなると、形をどんどん変えていくガラス。坩堝(るつぼ)を約1250度に保つために、たえず燃え続ける火。熱を持ち真っ赤になったガラスを冷まし、色を浮かび上がらせる空気や風。呼吸するように刻々と変化していく素材に琉球ガラスの職人さんたちが形を与えて、『沖縄県から 琉球ガラスの こぼしにくいコップ』は完成します。
ガラスを吹き竿に巻き取ったその瞬間から、もうひと時も気を緩められません。ガラスまかせ、火まかせ、風まかせとはいかない。先人の智慧と経験をガラスに惜しみなく吹き込んで、1つひとつ作りました。
吹いて、まわして、整えて
ガラスの巻き取り。吹き込む息。刻々と変化しつづけるガラスにとって、完成までの工程一つひとつその全てが、仕上がりの決め手になります。
『琉球ガラスの こぼしにくいコップ』は、吹きガラス工法という製法でつくられています。 まず、調合した原料を約1250度の耐火粘土製の坩堝(るつぼ)に入れて、ガラスを熔かし、 吹き竿でそのガラスを少量巻き取って、鉄リンと呼ばれる鉄製のお椀のようなものに沿わせながら形をまるく整えます。それから、小さな下玉の厚みを調整し、空気を自在に操りながら、吹き竿で少しずつ息を吹き込んで膨らませていきます。
そして再び、その下玉を坩堝の中に入れ、コップの完成形を想定しながら、必要な大きさにします。大きくても、小さくてもいけない。この工程は後戻りできない大切な工程なのですが、「目を光らせてガラスの大きさを確認して、、」とはいきません。というのも、坩堝のなかは高温でまぶしく、直視で状態を確認することができないのです。頼りになるのは、これまで積み重ねてきた「経験」という判断基準。鉄リンで形を整えながら、息を吹き込んで膨らませ、ここでコップの底と側面の厚みが決まることになります。
次に、こぼしにくいコップの形に成形していきます。まず、先ほど整えているうちに温度が下がってしまったガラスを約600〜700度の成形窯に入れて、やわらかくし、こぼしにくいコップの金型に入れて息を吹き込み、型の中の形状に合わせてガラスをふくらませます。息が強くても、弱くてもいけない。熟練した職人が長年の経験を頼りに、仕上がったときのガラスの厚みなどをイメージしながら、息を吹き込んでいきます。
型どおりにふくらんだら、金型からはずし、ポンテ竿をコップの底になる部分につけ、吹き竿を引いて上部を切り離します。
ポンテ竿は、吹き竿から切り離して製品の仕上げをするためのもので、成形後コップの底に残る「ポンテ跡」は、吹きガラス工法ならではの特長です。
吹き竿といっしょに切り離して変形した部分を、コップの口の部分になるようにハサミで素早く、まっすぐに切ります。迷いは禁物。成形中のガラスはどんどん冷めて、あっという間に固まってしまいます。完成したときの形を思い描いて、迷いなく、ジョキジョキと。
口の部分を切ったら、整形窯(せいけいがま)で再加熱してやわらかくし、洋バシという柄の長いハシで微調整をしていきます。 再加熱と微調整をくりかえして形を整えたら、約500度の徐冷窯(じょれいがま)に入れて、一晩かけて徐々に冷まします。ここでガラスの温度が急激に下がってしまうと、製品になってから突然割れてしまうこともあるので、ゆっくり時間をかけて自然に約80度まで冷ましていきます。翌朝、徐冷窯から取り出し、水洗いをして完成。こうして、琉球ガラスのこぼしにくいコップが出来あがります。
こぼしにくいコップのデザインに込めた想い
あえて取っ手をつけていません
aeruの『こぼしにくいコップ』は、小さな子どもが、両手でしっかり持ってごくごく飲めるように、あえて取っ手をつけていません。
代わりに段差をつけて、指で支えやすく、落としにくいカタチを生み出しています。子どもの小さな両手でも包むように持つことができ、しっかりと支えられます。
両手で丁寧に扱うという日本らしい美しい所作も自然と生まれるカタチです。子どもがしっかりと両手でコップを扱い、手作りされたモノと向き合う時間、モノを大切に扱うことを学ぶ時間、そんな成長の時間をともにします。
ごくっと飲んで「おかわり!」が生まれるサイズ
『こぼしにくいコップ』は、2歳児の小さな両手で包み込むときにも、大きくなって片手で飲むときにもぴったりの大きさです。
まだたくさんの量を飲めない子どもでもゴクゴクと飲みきれる量だから、飲みきった達成感とともに、「おかわり!」と、嬉しそうな笑顔を見せてくれるはず。
「よし、じゃあ次はどのくらい飲みたい?」子どもはそこでまた、自分の欲しい量を考えて「いっぱい!」「はんぶん!」とお父さんお母さんに伝えて・・・「おかわり」から生まれる、大切な学びの時間。
和えるの商品は、親子のコミュニケーションをデザインしていきたいと思っています。
沖縄の伝統と現代を和えた色
もともと琉球ガラスは、既製のガラス瓶を熔かして再生して作られていましたが、時間とともに技術も磨かれ、鮮やかな色も楽しめるようになりました。そこで、色の出し方を活かして、もともとの琉球ガラスならではの柔らかい色合いを和え、『琉球ガラスの こぼしにくいコップ』は淡い色に仕上げました。熟練の琉球ガラス職人さんもなかなか手掛けることがないという、透明感のある淡い色で、「くちゃくがに」「くちゃみどぅり」「らむね」「むむいる」「ゆくねー」の5色です。
なかでも「くちゃくがに」「くちゃみどぅり」は、aeruだけでご紹介している特別な色。
沖縄の海で時間をかけて堆積した自然の泥土「くちゃ」で色をつけることで、 独特の色合いを表現しました。
くちゃくがに
くちゃみどぅり
ゆくねー
らむね
むむいる
重ねて楽しむ、光と泡
こぼしにくいコップは、指をひっかける段差の部分でスタッキングできるので、コンパクトに重ねて収納することができます。重ねてみると、色の組み合わせや光の入り方次第で、様々な表情を見せてくれるので、家族みんなのそれぞれのこぼしにくいコップを重ねてみて、「どんなふうに見えるかな?」「何の色に似ているかな?」など、お子さんと話してみるのも良いかもしれませんね。
子どもと一緒に育つ、日本の職人さんからの贈り物
0歳からの伝統ブランドaeruは、伝統と現代の私たちの感性を和えた、子どもと一緒に育ち、大人になっても共に暮らし続ける製品を全国の職人さんとお届けします。
子ども目線で作られたホンモノが、子どもたちの豊かな感性や価値観を育むお手伝いができますように。
お直ししながら、ずっとお使いいただけます
1歳半から2歳くらいになると、子ども扱いされるのがいやで、ママやパパ、年上の子を真似するようになり、同じものを使いたくなってきます。
一緒のものを使うことや、子ども扱いしないことで生まれる喜び、もし器を上手に扱えなくて割れてしまったとしても、そこで「こうしたら割れてしまうんだ」「モノを大切にしないと」という気持ちが生まれることは、そのときにコップが割れることよりも、長い目で見ると大切な経験だとaeruは想っています。
もし割れてしまったら、職人がお直しいたしますので、こちらよりお申し込みくださいませ
お直しの詳細・お申込みはこちら
親子で一緒にお使いいただけます
『こぼしにくいコップ』は小さな子どもから、大人になってもずっと長くお使い頂けるデザイン。
実際にお手に取られたお客様からも
「親子で1カップサイズのデザートを盛りつけるカップとして使っています」
「この子が大人になったら、親子で美味しいお酒を飲み交わす、ぐい飲みとして使いたい」
など様々な使い方を見つけて頂いたりすることも、aeruスタッフの楽しみだったりしています。
贈り物に込めた想いが、伝わりますように
商品の特徴や取り扱い方をまとめたしおりを添えて、お届けします。どのような自然素材から作られているのか、どのような想いを込めて職人さんが作っているのか等、贈り物に込めた想いが受け取った方に伝わるように、手のひらサイズの小さなしおりを商品に添えています。
aeruオリジナル包装紙でのラッピングや熨斗も承っております。ラッピング詳細はこちら。