からだを冷やさない、首くりの形
むかし、赤ちゃん用のお布団には『首くり』がありました。
首くりのお布団は、すやすやと眠る赤ちゃんの肩口まで
覆えるため暖かく、特に冷える季節に重宝されていました。
毎日長い時間を一緒に過ごすものだから、お母さんやお父さんに
抱っこされるのと同じくらい、安心してゆっくり眠れる場所であってほしい。
その想いから、首くり布団セットをつくりました。
からだを冷やさないように、肩口をしっかり覆ってくれるようつくられた「首くり」。
これは京都ならではの呼び方で、他の地域では「襟(えり)くり」のほうが馴染みがあるがあるかもしれません。
名前には、作り手の想いが現れるもの。
形だけを言い現したいのではなくて、主役はやっぱりお布団に包まれる赤ちゃんだから、お布団の「襟くり」ではなく、赤ちゃんの首にゆったりと沿うという意味で「首くり」と呼ぶ風習が京都では続いています。
綿100%だから汗をかいても心地良く
赤ちゃんは汗っかき。
お昼寝のときも、遊び終わってぐっすり寝ているときも、すぐに汗をかいてしまいます。
汗をしっかり吸って、肌を快適に保ってくれるように、優れた保温性や吸湿性が特徴の木綿わたを贅沢に使っています。
赤ちゃんが、すやすや、ぐっすり、眠れますように。
職人の手詰めでふっくらと
職人が木綿わたを一枚一枚、手作業で詰めました。
とくに掛布団の首くり部分は、わたが隅から抜けにくいように、時間をかけて丁寧に仕上げています。
「赤ちゃんが寝た時に、からだをふっくらと包み込んで、お母さんやお父さんに抱っこされているような安心感があるように」
と想いを込めて、布団職人が長年培ってきた感覚を活かしてつくりました。