ふれて、ゆれて、きらめく。
柔らかい木、堅い木。色白の木、赤褐色の木。光沢のある木、香りの良い木。花に様々な色や形があるように、木にも豊かな表情があります。そんな木の個性を楽しんでいただけるように、3種類の木で組子細工のオーナメントを作りました。日本建築の障子や欄間に、古くから華を添えてきた組子細工。じっと見つめてみたり、手に取ったり、香りを嗅いだり。お子さんと一緒に手に取って、それぞれの木の細やかな特長をじっくり楽しんでみてください。
漆、檜、香椿。自然が育んだ色と手ざわり
星(漆・ウルシ)、雪(檜・ヒノキ)、松葉(香椿・チャンチン)。それぞれの木が持っている特長を活かして、雪、星、松葉の文様を組み上げました。手仕事にもかかわらず、寸分違わぬ精度で削り、磨き上げたいくつもの細かな部材を、0.1ミリのずれもなく組み上げて、ようやく1つの文様が完成します。クリスマスツリーの飾りにしたり、インテリアとして壁に掛けたり。自然が育んだ木の色や質感、香りをお楽しみください。
3種類それぞれの木の特長を、ご紹介します。
星のように光り輝く、漆の木
削り出した時の光沢と、漆(ウルシ)の木本来の黄色を活かして、「星」の文様を作りました。
静かに光り輝く、星のオーナメント。ツリーのてっぺんに、飾ってみるのはいかがでしょうか。
雪のように白く、凛とした檜
静かにゆったりと降る「雪」を、白く凛とした表情の檜(ヒノキ)で作りました。
檜は、日本建築の建具や組子の基本になる木材。
硬さがほど良く、粘りもあるので、「雪」の中心部分の目潰し籠目(めつぶしかごめ)のような細かな文様も形作ることができました。
檜ならではの、リラックスできる香りと一緒にお楽しみください。
松葉のようにまっすぐ力強い、香椿
雲に着くとも言われるほど木の成長が早く、まっすぐ伸びる香椿(チャンチン)の木。
香椿は、檜や漆の木よりも軽やかなのですが、「松葉」に組み上げると、赤褐色の色味とあいまって、背筋の伸びるような力強い表情になりました。
まるで精密な時計を組み上げるような、繊細で正確な手仕事
組子細工の文様や精密さを支えているもの。それは、職人さんの技術、そして道具です。
なかでも葉鉋は、文様を組む時に大切な、部材の角度を決める道具。ただ、従来の葉鉋で削ることができるのは、正三角形の1つの角度「60度」を基準に、半分の「30度」、さらにその半分の「15度」、また正方形の1つの角度「90度」、半分の「45度」、「22.5度」の5種類の角度。しかし『組子細工のオーナメント』を組むには、「5度」「10度」「20度」の角度に削る必要があったため、職人さんに新しい道具から作ってもらいました。組子は加工しやすい角度で作られることが多いので、道具から作ることで、「星」や「松葉」のような新しい組子の文様を作ることできました。
封筒に入れて、お届けします
はがきサイズの透明な封筒に入れて、お届けします。組子細工や文様の説明を添えたしおりも同封いたします。